三位一体の大切さ
私たちはここにある3つのどれもが自分であると認識しています。
ですがこの地球社会で生きているとどうしても肉体、物質に捕らわれがちです。
そこに気づき、心のケアに取り組んだり、精神世界を勉強したりする人も増えてきました。
私たちはこの3つのどれもが大切だと考えております。
これらを同時にケアしていくことで、それぞれの進化の促進を互いに助けることとなります。
肉体 -Body-
肉体は、魂と精神を支える物理的な存在です。肉体が健やかであることは、精神的な安定や魂の表現に必要不可欠です。身体が健康でなければ、精神や魂の働きも十分に発揮できません。
身体は3つの中で最も身近で状態がわかりやすいものです。
身体は、食べもの・睡眠・運動などに大きな影響を受けます。
どんな食材をどのくらい食べるか?
睡眠の深さは?
週にどのくらい運動しているか?
その他にも、遺伝的な特徴、生活習慣、ストレス耐性、これらは肉体の状態を計るのに重要です。
また、強い身体は、日々の活動に必要なエネルギーを供給し、精力的な生活を可能にします。
肉体は幸福を感じるのに不可欠
私たちは幸福を感じる時、この肉体を使って感じます。
脳内のシナプスで分泌され、神経細胞間のシグナル伝達を担う化学物質である「セロトニン」と「ドーパミン」。
そして、内分泌腺から分泌され、血流を通じて全身に作用する化学物質であるホルモン、「オキシトシン」と「エンドルフィン」。
脳内と全身に行きわたるこれらの化学物質により、私たちは幸せを感じることができるのです。
精神 -mind-
精神は、私たちの考え方、感情、意識を司る部分です。
精神は、思考、判断、感情、意志などを支配し、私たちの行動や意思決定に大きな影響を与えます。
精神が健全であることは、適切な判断やポジティブな思考、感情のバランスを保ち、いつも心地よくいるために、更には望む現実を体験するためにとても重要です。
意識が現実を作る
私たちが特に皆様にお伝えしたいのは、この「意識が現実を作る」という部分です。
皆さまもこれに少なからず気づいていらっしゃることかと思いますが、プラス思考の方が人生が上手くいくとされる多くの教えが昔から存在しています。
インド哲学の中心的な概念では、行為やその結果、思考も含む意図が未来の現実を形成するとされています。
カルマの法則によれば、私たちの思考や行動が未来の出来事に影響を与えるため、ポジティブな思考や行動はポジティブな結果を、ネガティブな思考や行動はネガティブな結果を引き寄せます。
アートマンは、個人の内なる自己(魂)を指し、ブラフマンは宇宙全体の究極の実在や神の存在を指します。ヴェーダンタ哲学によれば、アートマンとブラフマンは本質的に一つであり、個人の思考や意識がこの宇宙的な真実と結びつくことで、現実が形成されると考えられています。この考え方では、個人の思考がより深いレベルで宇宙と一体であり、私たちの意識の変化が現実を変えることが可能であるとされます。
仏教でも、心(チッタ)が現実を形成するという考え方が非常に重要とされています。
仏教の教えの中では、私たちの思考や意識が私たちの体験する現実の質を決定するという考えが強調されています。
仏陀の有名な言葉として、「すべての現象は心に先立ち、心がそれを創造する」とあります。これは、私たちの思考が現実の体験を直接的に形成するという意味で、「思考が現実を作る」という考え方に近いです。
ギリシャ哲学者プラトンのイデア論では、物質世界はイデア(理念、精神)の反映であるとされ、精神の力が現実の基盤となっていると説かれました。
これは、物質的な現実よりも思考や理念が根本的なものだという考え方です。
量子力学の数々の実験により、「観察者効果」や「波動関数の崩壊」など、観察が現実に影響を与えるという奇妙な現象が明らかになりました。この物理学の発見は、「思考が現実を作る」という概念を裏付けるものとして取り入れられるようになっています。
魂 -spirit-
魂は私たちの存在の根源であり、人生の意味や目的を表しているとも言えます。
魂は、人間としての「本質」や「価値」を象徴し、内面的な成長や自己実現に深く関連しています。
魂を意識することで、私たちは自己理解を深め、内的な充足感や平和を得ることができます。
魂とは
魂の解釈は歴史や宗教により少しずつ違いますが、「ある」ということにおいては共通して認識されています。
ヒンドゥー教: ヒンドゥー教では、アートマンは個人の内なる自己であり、宇宙の究極の実在であるブラフマン(Brahman)と同一であると考えられます。この教えは非二元論で特に強調され、アートマンとブラフマンは一体であり、現実世界は幻影に過ぎないとされます。魂は永遠で、輪廻転生を通じて新たな肉体に生まれ変わりながら、カルマに応じて解脱を目指します。
仏教: 仏教では「魂」の概念は異なります。仏教の基本教義である「無我(アナートマン)」では、固定的・永遠の自己や魂は存在しないとされます。すべての存在は無常であり、自己は五蘊(物質、感覚、知覚、意志、意識)の一時的な集まりに過ぎないとされています。しかし、輪廻の概念は存在し、カルマの結果が次の存在へと引き継がれると考えられています。
プラトン哲学: プラトンは魂を不死で永遠の存在とし、肉体とは独立した存在であると考えました。プラトンの「イデア論」によれば、魂は物質的な世界に囚われているものの、本来は理想的な世界(イデア界)に属しているとされます。魂は知識や真理にアクセスするために存在し、死後は肉体から解放されてイデア界に戻ると考えられます。
キリスト教: キリスト教において、魂は神によって創造され、永遠の存在とされます。魂は神との関係を持つ存在であり、神の愛や恵みによって永遠の命を得ることができるとされています。
イスラム教: イスラム教の教えでは、魂は神の所有物であり、試練のために肉体に宿ります。
スピリチュアル思想: 魂はしばしば「エネルギー体」や「本質的な自己」として考えられ、人間の生命力や霊的な力を象徴します。これらの思想では、魂は肉体を超越し、宇宙全体や他の存在とつながっているとされます。輪廻転生、スピリチュアルな成長、覚醒などが魂の進化における重要な要素とされます。